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筋肉疲労における鍼治療

筋肉疲労の回復に鍼治療が用いられているのは広く周知の事実ですが、どのような観点から鍼治療が有効だと考えられているのでしょうか。

人体には皮膚に近いところにある体表筋と呼ばれる筋肉群と、その奥にある深層筋と呼ばれる筋肉群があります。通常のマッサージやストレッチでは前者の体表筋しか刺激されませんが、意外にも慢性的な筋肉疲労は深層筋が起こしている可能性もあるのです。鍼治療であれば、その深層筋に刺激を与え、筋肉疲労を治療する事ができるわけです。



鍼治療の効果として次の2つの点が期待されます。
まず、筋肉疲労に効果がある『筋ポンプ効果』です。
激しい運動後の筋肉疲労は、疲労物質が筋肉に蓄積…血行が阻害され老廃物が静脈内に流れ込まずに引き起こされると言われています。深層筋には多くの毛細血管が流れているために、ここを刺激してやれば血行が良くなり、筋肉疲労の回復が実現するわけです。鍼はこの深層筋に電気刺激を与え、筋肉の収縮と弛緩を促します。筋肉と血管をポンプのように揉む事から『筋ポンプ効果』と言われます。

次に鎮痛に効果がある『内在性オピオイド分泌効果』です。

人体には痛みを和らげたり、幸福感をもたらしたりするエンドルフィンやエンケファリンといった物質が存在し、これらは総じて内在性オピオイドと呼ばれています。この内在性オピオイドは筋肉痛などの痛みが発生した時は分泌されないのですが、外部から何らかの刺激が加わると生成され、鎮痛作用をもたらします。鍼治療によって刺激を起こし、この物質を生成、痛みを和らげる効果を生むのです。



筋肉疲労運動での回復方法


激しい運動や長時間のハードワークの後、もう動きたくない、疲れたから休みたい、と思うのは当然です。筋肉が疲労困憊しているのですから誰だってそう思うでしょうし、疲れ切った筋肉は休める必要があります。しかし、もうひとふんばり…実は、ただ休むだけじゃない、筋肉疲労の効果的な回復方法があるのです。
一体何でしょうか。
それは、更に軽い運動をする事です。
何もハードな運動をしろと言っているわけではありません。10分から15分程度のストレッチやウォーキングなどが良いでしょう。
ただでさえ疲れ切っているのに、更に運動をする、しかもその運動が筋肉疲労の回復に効果があるなんて信じられない…そう考えるのは自然です。しかし、次の説明で納得して頂けるのではないでしょうか。
運動後、筋肉内に溜まっている疲労物質は全て取り除けません。ですから更に軽い運動をする事が血行を良くし、疲労物質を少しでも多く取り除く事に繋がります。筋肉内に残っている疲労物質は少しでも多く血中に送り出した方が良いですからね。
如何でしょう。これは積極的休息と言われる筋肉疲労回復方法です。この疲労回復法は、運動後長時間動かなかった場合でも有効で、軽めの運動をする事で再び血流が良くなり、疲労物質が除去できます。
もちろんこの積極的休息は、疲労回復の一例です。運動後のマッサージ、食事、サプリメントや入浴法など他の様々な回復方法と組み合わせてみて下さい。